■ 基本構造
回腸は小腸の最終部であり、空腸に続いて大腸(盲腸)へとつながる。小腸の中で最も長く、終末部として重要な役割を担う。
- 位置:空腸の後〜回盲部(盲腸)
- 長さ:約3〜4m
- 特徴:パイエル板(リンパ小節)が発達
■ 組織的特徴
■ はたらき(西洋医学)
① 栄養の最終吸収
空腸で吸収しきれなかった栄養素を最終的に吸収する。
② 特殊な物質の吸収
- ビタミンB12の吸収
- 胆汁酸の再吸収(腸肝循環)
③ 水分・電解質の吸収
残存する水分や電解質を吸収し、便の性状形成に関与する。
④ 免疫機能
パイエル板を中心とした腸管免疫により、病原体の侵入を防御する。
⑤ 内容物の移送
蠕動運動により内容物を大腸へ送り、消化過程を完結させる。
■ 臨床との関連(西洋医学)
- クローン病(回腸に好発)
- ビタミンB12欠乏(悪性貧血)
- 胆汁酸吸収不良による下痢
- 回盲部症候群
■ 東洋医学的観点
① 小腸の働き(清濁の分別)
回腸は小腸の最終段階として「清濁を分ける」働きを完成させる。必要なものを吸収し、不要なものを大腸へ送る。
② 脾との関係(吸収の完成)
吸収機能は脾の運化作用と密接に関係する。回腸はその最終段階として重要である。
③ 大腸との連携
回腸と大腸の接続部(回盲部)は、水分代謝・排泄機能との境界であり、バランスが重要である。
④ 気血水の異常
■ 鍼灸臨床との関連
① 治療方針
② 主な適応
- 慢性下痢
- 吸収不良
- 腹部膨満感
- 炎症性腸疾患
③ 代表的な経穴
④ 臨床ポイント
回腸は「吸収の最終段階」と「排泄への橋渡し」を担う。ここが乱れると、吸収不良と排泄異常の両方が起こるため、脾と腸の両面からのアプローチが重要である。
■ まとめ
回腸は栄養吸収の最終段階と免疫機能を担う重要な部位であり、消化吸収の完結点である。東洋医学では脾と小腸の働きとして理解され、鍼灸では吸収と排泄のバランスを整えることが重要となる。

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