生理学 2-4 感覚生理

■ 定義

感覚生理とは、外界および体内からの刺激を受容器が感知し、電気信号へ変換し、中枢神経系へ伝達・認識されるまでの一連の過程を扱う分野である。


■ 感覚の基本過程

  1. 刺激(物理的・化学的変化)
  2. 受容(感覚受容器による検出)
  3. 変換(刺激 → 受容器電位)
  4. 伝導(活動電位として中枢へ)
  5. 認知(大脳皮質での知覚)

■ 感覚受容器の分類

① 刺激様式による分類

  • 機械受容器(圧・振動・伸展)
  • 温度受容器
  • 侵害受容器(痛覚)
  • 化学受容器
  • 光受容器

② 部位による分類

  • 外受容器(皮膚など)
  • 内受容器(内臓)
  • 固有受容器(筋・腱・関節)

■ 受容器電位と活動電位

● 受容器電位

  • 刺激強度に比例する(漸増性)
  • 局所電位である
  • 閾値に達すると活動電位を発生

● 活動電位

  • 全か無かの法則に従う
  • 強度は発射頻度で表現される

■ 刺激強度の符号化

  • 発射頻度の増加(頻度符号化)
  • 動員される受容器数の増加(空間的加重)

■ 順応(adaptation)

持続刺激に対して受容器の反応が減弱する現象。

● 速順応性受容器

  • 刺激の変化に反応
  • 例:マイスナー小体

● 遅順応性受容器

  • 持続刺激に反応し続ける
  • 例:メルケル盤

■ 体性感覚の分類

① 表在感覚

  • 触覚
  • 温覚・冷覚
  • 痛覚

② 深部感覚

  • 位置覚
  • 運動覚
  • 振動覚

③ 特殊感覚

  • 視覚
  • 聴覚
  • 嗅覚
  • 味覚
  • 平衡覚

■ 痛覚の特徴

  • Aδ線維:速い鋭い痛み
  • C線維:遅い鈍い痛み
  • 侵害刺激により発生
  • 関連痛が生じることがある

■ 臨床的意義

  • 感覚障害は伝導路障害の局在診断に重要
  • デルマトーム理解が必須
  • 感覚鈍麻・過敏・異常感覚の評価が必要

■ 東洋医学的関連(参考)


■ まとめ

  • 刺激は受容器で電気信号へ変換される
  • 強度は発射頻度で符号化される
  • 順応には速順応と遅順応がある
  • AδとC線維で痛みの性質が異なる
  • 局在診断に不可欠な分野である

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