アセチルコリンまとめ

■ 基本情報

  • 分類:コリン作動性神経伝達物質
  • 略称:ACh
  • 主な作用:神経伝達(筋収縮・自律神経調整・中枢機能)

■ 分布

  • 中枢神経系(大脳皮質・海馬など)
  • 体性神経:神経筋接合部
  • 自律神経:
    • 副交感神経(節前・節後)
    • 交感神経(節前)
    • 一部の交感神経(汗腺)

■ 作用

  • 骨格筋:筋収縮(運動神経終末)
  • 心臓:心拍数低下(徐脈)
  • 平滑筋:収縮促進(消化管・気管など)
  • 腺分泌:分泌促進(唾液・胃液・汗など)
  • 中枢神経:記憶・学習・覚醒に関与

■ 受容体

① ニコチン性受容体(N受容体)

  • 神経筋接合部(Nm)
  • 自律神経節(Nn)
  • 特徴:イオンチャネル型(速い作用)

② ムスカリン性受容体(M受容体)

  • 副交感神経の効果器(心臓・平滑筋・腺)
  • 特徴:Gタンパク質共役型(遅い作用)

■ 合成・分解

  • 合成:コリン+アセチルCoA → アセチルコリン
  • 酵素:コリンアセチルトランスフェラーゼ
  • 分解:アセチルコリンエステラーゼにより分解

■ 臨床との関連

  • 重症筋無力症:ニコチン受容体の異常 → 筋力低下
  • アルツハイマー病:中枢ACh低下 → 記憶障害
  • 有機リン中毒:分解酵素阻害 → ACh過剰

■ 鍼灸との関連

  • 副交感神経の賦活: 鍼刺激によりアセチルコリン系が活性化し、リラックス反応(徐脈・消化促進)を引き起こす
  • 自律神経調整: 交感神経優位状態から副交感神経優位へのシフトに関与
  • 内臓機能改善: 消化管運動や分泌促進に寄与

■ まとめ

アセチルコリンは、運動・自律神経・中枢機能のすべてに関わる基本的な神経伝達物質である。
特に副交感神経の主要伝達物質として、心拍抑制・消化促進・分泌亢進など「休息と回復」に関与する。
鍼灸臨床においても、自律神経調整や内臓機能改善のメカニズムとして重要である。

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