■ 定義
肝硬変とは、慢性的な肝障害により肝臓の線維化が進行し、 再生結節が形成されることで肝構造が破綻した状態である。 不可逆的変化であり、門脈圧亢進や肝機能低下を伴う。
■ 原因
- ウイルス性肝炎(B型・C型)
- アルコール性肝障害
- 脂肪肝(NASH)
- 自己免疫性肝炎
- 胆汁うっ滞性疾患
■ 病態
慢性炎症により肝細胞の破壊と再生が繰り返され、 線維化が進行して肝臓の構造が変形する。 これにより血流が障害され門脈圧が上昇(門脈圧亢進)し、 同時に肝機能低下(肝不全)が進行する。
■ 主な病態の2本柱
- 門脈圧亢進:血流障害による圧上昇
- 肝不全:代謝・解毒機能低下
■ 症状
- 倦怠感
- 食欲不振
- 黄疸
- 腹水
- 浮腫
- くも状血管腫・手掌紅斑
- 意識障害(肝性脳症)
■ 合併症
- 食道・胃静脈瘤:破裂すると大出血
- 腹水
- 肝性脳症
- 肝細胞癌
■ 検査
- 血液検査(AST・ALT・アルブミン低下・PT延長)
- 腹部超音波・CT
- 肝生検(必要時)
■ 西洋医学的治療
- 原因治療
- 抗ウイルス療法
- 禁酒
- 合併症管理
- 利尿薬(腹水)
- 内視鏡治療(静脈瘤)
- ラクツロース(肝性脳症)
- 最終手段:肝移植
■ 東洋医学的解釈
● 基本病態
● 証別分類
■ 鍼灸アプローチ
● 治療方針
- 全身状態の維持
- 消化・代謝機能の補助
- 水分代謝の調整
- 慢性症状の緩和
● 主要経穴
● 配穴例
● 手技
- 軽刺激(体力低下考慮)
- 補法中心
- 温灸は状態に応じて
■ 鍼灸適応と注意点
● 適応
- 慢性期の体調管理
- 倦怠感・食欲低下
- QOL改善
● 注意(レッドフラッグ)
- 吐血・下血(静脈瘤破裂)
- 意識障害(肝性脳症)
- 高度腹水
- 急激な黄疸悪化
※重症例は専門医管理が必須
■ まとめ
肝硬変は慢性肝障害の最終段階であり、 門脈圧亢進と肝不全を特徴とする不可逆的疾患である。 鍼灸は慢性期の体調維持に寄与するが、 合併症の早期発見と医療連携が極めて重要である。
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