■ 定義
胃がんとは、 胃の粘膜から発生する悪性腫瘍である。 日本では比較的頻度の高いがんの一つであり、 早期発見によって高い治療成績が期待できる。
■ 原因・危険因子
- ヘリコバクター・ピロリ感染
- 慢性萎縮性胃炎
- 喫煙
- 塩分過多の食事
- 過度の飲酒
- 家族歴
- 加齢
■ 病態
胃粘膜に長期間の炎症が続くと、 細胞の遺伝子異常が蓄積し、 がん化が進行する。 特にピロリ菌感染による慢性胃炎は、 胃がん発症の重要な危険因子とされる。
■ 分類
● 早期胃がん
- がんが粘膜または粘膜下層までにとどまる
- 予後が良好
● 進行胃がん
- 筋層より深く浸潤する
- リンパ節転移や遠隔転移を起こしやすい
■ 主な症状
初期は無症状のことが多い。
- 胃部不快感
- みぞおちの痛み
- 食欲不振
- 体重減少
- 吐き気
- 貧血
- 黒色便(消化管出血)
- 全身倦怠感
■ 転移しやすい部位
- リンパ節
- 肝臓
- 腹膜
- 肺
■ 検査
- 胃内視鏡検査(胃カメラ)
- 生検(組織検査)
- CT検査
- 腫瘍マーカー
■ 西洋医学的治療
● 内視鏡治療
- ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)
● 手術療法
- 胃部分切除
- 胃全摘術
- リンパ節郭清
● 薬物療法
- 抗がん剤
- 分子標的薬
- 免疫チェックポイント阻害薬
■ 予防
- ピロリ菌除菌
- 禁煙
- 塩分摂取の見直し
- 定期的な胃内視鏡検査
■ 東洋医学的解釈
● 基本病態
● 証別分類
■ 鍼灸アプローチ
● 基本方針
- QOL向上
- 食欲維持
- 消化機能補助
- 倦怠感軽減
- 術後回復支援
● 主要経穴
● 配穴例
● 手技
- 軽刺激を基本とする
- 体力に応じて施術する
- 抗がん治療との併用を考慮する
■ 鍼灸適応と注意点
● 適応
- 食欲低下
- 術後の体力低下
- 抗がん剤による悪心
- 慢性疲労
- QOL向上
● 注意(レッドフラッグ)
- 吐血
- 黒色便
- 急激な体重減少
- 高度の貧血
- 強い腹痛
※胃がんが疑われる場合は速やかに消化器内科を受診し、 鍼灸は医療機関での治療を補完する目的で行う。
■ ポイント
- 胃がん最大の危険因子はピロリ菌感染である。
- 早期胃がんは内視鏡治療の適応となる。
- 初期は無症状が多い。
- 黒色便や貧血は消化管出血を示唆する。
- 確定診断は内視鏡検査と生検で行う。
- リンパ節転移を起こしやすい。
■ まとめ
胃がんは、 胃粘膜から発生する悪性腫瘍であり、 ピロリ菌感染との関連が深い。 初期には症状が乏しいため、 定期的な胃内視鏡検査が重要である。 治療は内視鏡治療・手術・薬物療法が中心となる。 鍼灸は食欲低下や倦怠感の軽減、 術後回復支援などの補助療法として活用される。

0 件のコメント:
コメントを投稿