■ 基本情報
- 分類:アミノ酸系神経伝達物質(興奮性)
- 主な作用:中枢神経の主要な興奮性伝達
■ 分布
- 中枢神経系に広く分布(大脳皮質・海馬・脊髄など)
■ 作用
- 神経興奮:ニューロンの活動を促進
- 学習・記憶:シナプス可塑性(長期増強:LTP)に関与
- 感覚伝達:特に痛覚伝達に関与
■ 受容体
① イオンチャネル型受容体
- NMDA受容体:学習・記憶(カルシウム流入)
- AMPA受容体:速い興奮性伝達
- カイニン酸受容体:補助的な興奮性作用
② 代謝型受容体(mGluR)
- 神経活動の調整(遅い作用)
■ 合成・代謝
- 合成:グルタミンから生成
- 再利用:グルタミンとして再取り込み(グルタミン-グルタミン酸回路)
■ 臨床との関連
- 興奮毒性(エキサイトトキシシティ): 過剰なグルタミン酸 → 神経細胞障害
- 脳梗塞・外傷:神経細胞死に関与
- てんかん:興奮性過剰
■ 東洋医学的関連
- 「陽」の作用との対応:
神経活動を高める働きは「陽気」の活発化と捉えられる - 「肝」の機能との関連:
興奮・緊張・神経活動の調整は「肝は疏泄を主る」と対応 - 「風」との関連:
過剰な神経興奮は「内風(肝風内動)」として表現され、けいれんや振戦と関連 - 病理的状態:
過剰 → 興奮・けいれん・不眠(肝陽上亢・肝風内動)
バランス異常 → 神経過敏・ストレス反応
■ 鍼灸との関連
- 興奮抑制: 鍼刺激により過剰なグルタミン酸活性を抑制し、神経の過興奮を緩和
- 鎮痛作用: 痛覚伝達に関与するため、その調整により疼痛緩和に寄与
- 神経保護: 過剰興奮による神経障害の抑制に関与する可能性
■ まとめ
グルタミン酸は中枢神経における主要な興奮性神経伝達物質であり、学習・記憶・感覚伝達に重要な役割を持つ。
しかし過剰になると神経障害を引き起こすため、適切なバランスが重要である。
東洋医学では「陽の亢進」「肝の失調」「内風」と関連づけて理解でき、鍼灸により神経興奮の調整が期待される。
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