セロトニン(5-HT)まとめ

■ 基本情報

  • 分類:モノアミン系神経伝達物質
  • 正式名:5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT)
  • 主な作用:精神安定・睡眠・痛み調節・自律神経調整

■ 分布

  • 中枢神経系:縫線核を中心に広く分布
  • 末梢:
    • 消化管(大部分が存在)
    • 血小板

■ 作用

  • 精神:不安抑制・気分安定
  • 睡眠:睡眠リズム調整(メラトニンの前駆体)
  • 痛み:下行性疼痛抑制系に関与
  • 消化管:蠕動運動促進
  • 血管:収縮作用

■ 受容体

  • 5-HT1〜5-HT7など複数のサブタイプ
  • 特徴:多様な作用(抑制・興奮の両方)

■ 合成・分解

  • 合成経路:トリプトファン → 5-HTP → セロトニン
  • 分解酵素:MAO

■ 臨床との関連

  • うつ病:セロトニン低下
  • 不安障害:情動調節異常
  • 不眠:睡眠リズムの乱れ
  • 過敏性腸症候群腸管セロトニン異常

■ 東洋医学的関連

  • 「心神の安定」との関連:
    セロトニンは精神の安定に関与し、「心は神を主る(心神)」という概念と一致する
  • 「肝」との関係:
    情緒の調整やストレス応答は「肝の疏泄作用」と対応する
  • 「脾」との関係:
    消化管に多く存在することから、「脾胃の運化」とも関連
  • 病理的状態:
    不足 → 不安・不眠・抑うつ(心血虚・心脾両虚)
    乱れ → 情緒不安定(肝気鬱結)

■ 鍼灸との関連

  • 精神安定作用: 鍼刺激によりセロトニン分泌が調整され、不安や抑うつの改善に寄与
  • 睡眠改善: セロトニン → メラトニンへの変換を通じて睡眠リズムを整える
  • 鎮痛作用: 下行性疼痛抑制系を介して痛みを軽減
  • 臨床応用:
    • 不眠
    • 不安
    • うつ傾向
    • 消化器症状

■ まとめ

セロトニンは精神の安定・睡眠・痛み調節などに関わる重要な神経伝達物質である。
不足やバランスの乱れは、不安・不眠・消化器症状など幅広い不調につながる。
東洋医学では「心神」「肝」「脾」と関連づけて理解でき、鍼灸による全身調整・精神安定において重要な役割を持つ。

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