■ 概要
アンドロゲン(Androgen)は、主に精巣および副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンの総称であり、男性の性機能や二次性徴の発現に関与する。代表的なホルモンはテストステロンであるが、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)なども含まれる。
■ 分泌部位
■ 標的器官
- 生殖器
- 骨格筋
- 骨
- 皮膚
- 中枢神経系
■ 主な作用
① 男性生殖機能
- 精子形成の維持(FSHと協調)
- 男性生殖器の発達
② 二次性徴の発現
- 声変わり
- 体毛増加
- 筋肉量増加
③ 代謝作用
- タンパク質合成促進
- 筋肉量増加
- 骨密度維持
④ 精神・行動への作用
- 性欲の維持
- 意欲・攻撃性の調整
■ 分泌調節(HPG軸)
■ フィードバック機構
テストステロンなどのアンドロゲンは、視床下部および下垂体前葉に作用し、GnRHおよびLHの分泌を抑制する(負のフィードバック)。
■ 生理学的ポイント
- 男性性の発現と維持に必須
- 筋肉・骨・精神機能にも広く影響
- 女性にも少量存在し重要な役割を持つ
■ 異常と病態
① 分泌低下
- 性欲低下
- 筋力低下
- 骨粗鬆症
② 分泌亢進
- 多毛
- にきび
- 女性では男性化(男性化症状)
■ 東洋医学的関連
アンドロゲンは生殖機能および成長・発達に関与するため、東洋医学では「腎」の精(腎精)と密接に関連すると考えられる。
性機能低下や発育不全は「腎虚」として捉えられ、また情動や意欲の変化は「肝」の疏泄作用とも関係する。
■ 鍼灸臨床との関連
性機能や体力低下、加齢変化に対しては、腎の補益を中心とした施術が重要となる。
- 腎の補益(太谿・腎兪など)
- 肝の調整(太衝など)
- 全身の気血調整
性機能低下や疲労、筋力低下に対しては、「腎精の充実」と「気血の調整」を重視したアプローチが有効となる。
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