■ 概要
プロラクチン(PRL:Prolactin)は、下垂体前葉から分泌されるホルモンであり、主に乳腺に作用して乳汁分泌を促進する。妊娠・出産・授乳に関与するホルモンであると同時に、生殖機能にも影響を及ぼす重要なホルモンである。
■ 分泌部位
- 下垂体前葉
■ 標的器官
- 乳腺
- 視床下部(間接的作用)
■ 主な作用
① 乳腺への作用
- 乳汁分泌の促進
- 乳腺の発達促進
② 生殖機能への影響
■ 分泌調節(重要)
① 抑制支配(特徴)
② 促進因子
- TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)
- 授乳刺激(吸啜反射)
- ストレス
- 妊娠
■ 分泌の特徴
- 通常は抑制状態にある(ドーパミンによる抑制)
- 刺激により分泌が増加する
- 日内リズム(睡眠中に増加)
■ 生理学的ポイント
- 「抑制が外れると分泌される」特殊なホルモン
- 授乳と生殖機能のバランス調整に関与
- 高値になると性腺機能を抑制する
■ 異常と病態
① 高プロラクチン血症
- 乳汁分泌(非授乳期)
- 無月経・月経異常
- 不妊
- 性欲低下
② 低下
- 乳汁分泌不全
■ 東洋医学的関連
プロラクチンは乳汁分泌や生殖機能に関与するため、東洋医学では「肝」「脾」「腎」の機能と関連づけて考えられる。
乳汁分泌は「気血の生成(脾)」と「疏泄(肝)」に関与し、また生殖機能抑制は「腎精」との関係が深い。ストレスによる高プロラクチン状態は「肝気鬱結」として理解されることがある。
■ 鍼灸臨床との関連
プロラクチンはストレスや自律神経の影響を受けやすいため、鍼灸ではこれらの調整が重要となる。
- 肝の調整(太衝・期門など)
- 脾胃の調整(足三里・中脘など)
- 腎の補益(太谿・腎兪など)
乳汁分泌異常や月経異常、不妊などに対しては、「気血の調整」と「肝腎のバランス」を重視した施術が有効となる。
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