プロゲステロン(黄体ホルモン)まとめ

■ 概要

プロゲステロン(Progesterone)は、主に卵巣の黄体から分泌されるホルモンであり、子宮内膜を妊娠に適した状態に維持する働きを持つ。エストロゲンと協調しながら月経周期を調節し、妊娠の成立と維持に重要な役割を果たす。


■ 分泌部位


■ 標的器官


■ 主な作用

① 子宮への作用

  • 子宮内膜の分泌期への移行
  • 受精卵の着床準備
  • 子宮収縮の抑制(妊娠維持)

② 乳腺への作用

  • 乳腺の発達促進

③ 体温への作用

  • 基礎体温上昇(排卵後)

④ 精神・中枢作用

  • 鎮静作用(眠気・リラックス)

■ 分泌調節(HPG軸)


■ フィードバック機構

プロゲステロンは、視床下部および下垂体前葉に作用し、GnRHおよびLHの分泌を抑制する(負のフィードバック)。


■ 生理学的ポイント

  • 妊娠維持に必須のホルモン
  • 排卵後(黄体期)に増加
  • 基礎体温上昇の指標となる

■ 異常と病態

① 分泌低下

  • 黄体機能不全
  • 不妊
  • 流産リスク増加

② 分泌異常

  • 月経不順
  • PMS(月経前症候群)との関連

■ 東洋医学的関連

プロゲステロンは妊娠維持や月経周期に関与するため、東洋医学では「腎」の精(腎精)および「肝」の疏泄作用、「脾」の血生成と関連づけて考えられる。

黄体機能不全や不妊は「腎虚」、月経不順や情緒不安は「肝気鬱結」として捉えられることが多い。


■ 鍼灸臨床との関連

妊娠・月経に関わる症状に対しては、腎・肝・脾のバランス調整が重要となる。

  • 腎の補益(太谿・腎兪など)
  • 肝の調整(太衝・期門など)
  • 婦人科調整(三陰交・関元など)

不妊症や月経不順、PMSなどに対しては、「腎精の充実」と「気血の調整」を重視した施術が有効となる。

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